ITがわかる経営者(または経営がわかるITの専門家)が必要だということはわかっている。当社には残念ながらいない。だがこれからの成長に向けて当社に必要なIT経営者はCIOなのか?CDOなのか?そもそも何が違うのか。外部からCTOを招聘してみたが短期間で去ってしまった過去もあり、どういう人に来てもらえば当社の社風や文化、課題をわかってもらいながらマネジメントチームにおける変革の担い手として一緒にやってもらえるのだろうか
CIO≠CTO≠CDO≠IT部長
そのDXは今のIT組織で実現できるのか
安定的に当社を支え続けてきたIT部門だが、経営陣や事業部門が期待するデジタル変革を推進する、実現するには距離感があるように思う。必要なものは作ってくれるが、我々がデジタル変革を実現するうえで何をするべきかという明確な方向性や計画がない。デジタルを推進するうえで経験や知見は果たして十分なのだろうか。もう20年も使い続けている基幹システム、一向に使い勝手の良くならないワークローやイントラ、リモートワークをするにも一苦労だ。新たな事業創出まで任せて本当に大丈夫だろうか
ITガバナンスに確信を持てているか
AI、RPA、5G、データプラットフォーム、ブロックチェーン、クラウド、サイバー、プライバシー、ベンチャー企業との提携、M&A。デジタル技術があらゆる事業戦略に関連するようになってきているが、取締役、社外取締役にデジタルに強い人はいない。外部からCDOを招聘して執行側が次々と新しいデジタル施策を打ち出すことでいろいろ進むようにはなった。任せられそうだから大丈夫だとは思うが、実は説明している言葉の意味すら分からないことがある。実質的には執行側の意見を追認するばかりで建設的な批判を行う役割は果たせていない
本当にこの提案は当社にとってベストな提案なのか
IT部門が多くのプロジェクト、デジタルイニシアチブを実行しているが、「これがベストなのか?」、「これはわが社に必要な提案なのか?」と思いながら意思決定している。相見積もりも取って検討しているし、価格的に著しい差があるわけでもない。ただいつも予算オーバーして結果的に多くのコストがかかっている。IT部門はこれがベストだというが本当にほかの選択肢はないのだろうか。ベストでなくて身の丈に合ったものが欲しいのだが、期待する機能や性能がコストとバランスしているか判断がつかない
必要なのはITだけなのか、デジタルでなら本当にできるのか
なんでもデジタル、ITで変革、バリューアップという話だが、本当にITさえあれば良いのだろうか。より良い、他のやり方はないのだろうか。結局やっていることは業務改善と変わらないような気がしている。IT投資は十分やってきているが、いまひとつ成果に結びついていない、期待するレベルのリターンが得られていないと感じる。所詮は技術なのだから活用の仕方のほうが重要なのではないのか。新しい技術を導入することよりも、社内の組織や人材が使い倒すことも重要なのではないだろうか
AI+Data Science=Digital????
Analyticsは経営に貢献しているか
社内にデータサイエンティストのチームがあり、データ分析をいろいろ行っているが、いまひとつ期待に応えきれていない気がしている。いろいろ変わったことを試してみたり、先端的な取り組みをやっているようだ。そろそろビジネスとしての成果に結び付けて欲しいのだが、分析技術や統計の話ばかりで知りたい答えにはなかなかたどり着かない。CVR、CTRではなくて、実際にいくら売り上げが上がったのか、将来予測だけではなくて、結果的にいくらコストが下がったのか、そこまで突き詰めた成果を期待したい